2017/10/02
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カーモデル完成:Renault ALPINE A110

※復刻版の記事です

Renault ALPINE A110

UNION 1/24

2008/01/27




古典キットであるユニオンの1/24のルノー・アルピーヌA110の完成品ギャラリーです。なかなかネットでは完成品を見る機会も少ないと思います。製作過程と合わせてご覧いただければ幸いです。

 1970年代初め頃のラリーで大活躍。
 エンジンは1300ccと1600ccの2タイプで1970年代の中頃まで生産されたようです。今でもエンスーには人気で、タマ数は割とあるようですが、程度の良い中古の価格は高く、オーナーさんのWebサイトを見ると維持にはそれなりの費用とツテと情熱が必要なようです。
 実車は、とても小さなクルマでロータス・エリーゼと同じかそれよりも少し小振りなくらいです。実際に見ると小ささ故に車高もベタベタに低く、とてもカッコいいクルマです(僕も資金や置き場所の事情が許すなら是非欲しいクルマの1台です)。

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 キットは70年代末にフランスのheller(エレールと読みます)のもので、その後は金型は80年代頃にUNIONに移ってUNIONから発売、さらにその後はWAVEに移り、ここでエッチングパーツなどが追加されたキットとして発売されました(WAVEで売られてたのは割と最近)。個人的には名キットの部類に入ると思いますが、オクなどで気軽に買って作るには適さないかも。腰をジックリ落ち着けて作った方がいいっす。
 キット内容ですが、箱に書かれていた『最上級者向け』は伊達ではありません。実際、オイラも相当な苦労をしました。パーツのモールドは非常に粗く、精度も最悪でとにかく「合わない」「接着面が点付け」「表面が荒れている」「もの凄いパーティングラインとバリ」という状態っす。

 それはさておき、ボディのプロポーションは素晴らしいです。張り出したフェンダーのラインやAピラーからルーフのライン〜Cピラーからトランクフードのラインは秀逸、タミヤA110よりもカッコいいです。
 ついでに、長いことカーグラフィックTVのオープニングで同じボディタイプの白いやつが出てて、これがカッコ良かった!

 んで、ホント、製作に非常に手間取りました。難キットであることに加えて仕事が忙しくて時々製作が中断することも多く、製作のモチベーションも下がりまくり(汗)。しかし、ようやく完成して、素直に嬉しいっす。

 今回はお友達からの依頼での製作で、ストリート仕様でってことで、アダルトな走り屋さんが上品にイジッたストリート仕様という趣旨で作ってますんで、色々と実車と異なる部分もあるデス。


今回からデジカメを新しくしたんだけど、なんだか画像がザラついてます....
ん〜なんでろう?

 この角度から見るフロントフェンダーの張り出しがなんともイイです。
ルーフ/Cピラー/リアフェンダーのラインもよく再現されててカッコいいキットです。ただしテールランプはただの三角のクリアプラスチックのパーツなので、灯火類はあまりリアルではないっす。

 A110はこの角度がたまりません、最高。
 基本的にボディ形状は変えず、キットのまんまです。
 ゴテゴテとしたフロントエンドの灯火やバンパーがA110らしさってやつですね。
 
合わないパーツ:
・ヘッドライトのアクリルカバー
・フロントノーズの下半分(フロントノーズの下半分はシャーシ側なのですが加工してボディ側に変更)
・ライトレンズがライトハウジングに合わなかったです
・ナンバー両端のサブバンパー(Rがボディ形状に合わないっすヨ)
・リアウインドウガラス
・サイドのガラス
その他たくさん.....

元々前時代のキットでさらに金型もかなり消耗しているらしく、もうキットとしての生産は限界なのかも。フェンダーの張り出したラリーボディはこのキットが唯一ですけど、タミヤのA110を買ってフェンダーを成形した方が精神的に楽かも。

 ホイールはストックしているパーツから、多分16インチ相当です。タイヤはフジミのADVAN。
 A110のホイールマウントは特殊だけど、まぁご愛嬌ということで、、、
 タイヤがでかく見えるのは、いかにこのクルマが小さいかってことですね。
 ホイールは下地処理をしない状態でメッキシルバーで塗装(こうするとアルミっぽい仕上がりに)し、スポーク部分のみスモークで陰影を入れてます。
 BピラーはM&Aのエッチングパーツです。

 ボンネットヒンジは、さかつうの037ラリーのリアフードヒンジ。
 バックミラーはタミヤA110のものです。
 シートはハセガワのラリー車のもので(レカロ)、シートベルトもハセガワのラリー車のエッチングに製図用のICテープを使って作りました。

ナンバープレートは付けようかどうしようか迷ったのですが、ここに何もないとかなりマヌケな感じですのでキットのデカールを使って付けました。ナンバープレートは白文字が浮き出すぎないようにスモークを混ぜたクリアでコートしてます。
両端のバンパーのリベットはシガのインセクトピンで、実際にこのピンで留めています。

 インレットは、もちろんタミヤのA110用。ヘッドライトレフレクターはタミヤA110のノーズのフォグランプのもの。
 タミヤA110と較べるとヘドライトとノーズのフォグランプが小さいです。このキットの数少ないプロポーションの問題点。
 今回、M&AのA110用エッチングをフルに使ってます。
 というわけで、ドアと給油口のキーホールも再現。

 エンジン再現のあるキットで、もちろんエンジンの製作も頑張ったのですが、リアフードのヒンジがなんと「ゴム製」。それゆえにフードが不安定で、しょうがなく接着しました......残念。
 リアのインテークのフィンもエッチングで、4つのフィンを立てて組み立てますが、割と簡単に組めます

最も合わないパーツのひとつがリアのウインドウ。この角度だと隙間があるのが分かると思うっす。
色々と努力したんだけど、窓枠を加工しようにもメタルックを貼ってクリアコートまで進んでたので大胆な加工は出来ず。
これがその時点での技術的な限界っす。
リアバンパーと留める虫ピンはシガの細いものではなく、文具屋にある太い普通の虫ピン。
マフラーは旋盤で背刷り出して作りました。
 
ホント、大変なキットだったっす.....